アルファロメオ TEZZO 4C RT1が再びアルチャレで総合1位を獲得!
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2020.09.01
アルファロメオ TEZZO 4C RT1が去る8月23日に筑波サーキット・コース2000で開催された「ALFA ROMEO CHALLENGE 2020 Kanto & Tohoku Rd.3」に参戦。Rd.2(前戦)に続き、見事総合1位を獲得しました。
アルファロメオチャレンジ2020において、TEZZO 4C RT1は、RT1(アルファロメオ 4C ラジアルタイヤ最速プロジェクト)のコンセプトによりラジアルタイヤを装着し、車検対応であり公道走行可能なカスタムの範囲となっていますが、今季はSRクラス(Sタイヤ装着+無制限改造のスーパーレーシング)にエントリー。装着しているラジアルタイヤは、ブリヂストン POTENZA RE-71RSです。
ブリヂストン POTENZA RE-71RSは、グリップの縦、横を使い分けると発熱量が減り、摩耗が少なくなります。アルファ4Cのようなハイパワー車は、そのように走るとRE-71RSの魅力を引き出せます。
熱対策が重要な問題として表面化したスポーツランド菅生でのRd.2を薄氷を踏む思いで勝利したものの、真夏の筑波は大変暑く、しかもテクニカルコースでエンジンルームが冷えにくいので、前戦以上の熱対策が必要となることが分かっていました。
そのため、まず計測に関して、今回は油温計、油圧計のみならず、その他さまざまな部分の温度を計測できるようにし、デフオイルクーラーも装備しました。4Cはエンジンルーム内に熱がこもりやすいので、ルーフから外気を導入できるエアダクトを製作しましたが、真夏は外気も熱いので冷却材を溜めておく保冷庫を作り、冷気がデフとミッションに効果的に当たるように工夫。ラジエター、インタークーラー、その下のデフオイルクーラーを冷やすために霧状の水を噴霧するシステムも装着しました。
また、エンジンオイル温度とデフオイル温度を計測するため、メーターを追加で装備しました。TEZZOではアルファ4CにDefiのメーターを採用し、キット化する予定です。ちなみに、オイルサプライヤーのUnil opalと協働で前戦時のオイルを分析し、今回はその分析結果を加味したオイルと添加剤をチョイスしました。
金曜日にテスト走行、土曜日にさらなる熱対策を実施し、日曜日の予選、決勝に臨みましたが、前戦のようにチェックランプが点灯することはなく、ポールトゥーウィンというリザルトを遺すことができました。ブレーキについても記しておくと、ブレーキパッドは耐熱性を上げるとローターの攻撃性が高まってしまいます。データ取りを長く行ってきましたが、今回ようやく夏の筑波サーキットに適合した摩材のブレーキパッドを開発することができました。
TEZZOでは1台目の4Cで3年、2台目の4C(現車)で一年半ほどレース活動をしたことにより、サーキット走行時における4Cのトラブルの多くは熱を要因とすることを突き止め、原因究明から対策ができるレベルにまでなりました。
今回、万全の熱対策で走行中にセーフモードに入るという問題を克服できたので、サーキットで見かける機会が少なくなってしまった4Cおよびオーナーが再びレースの現場に戻ってくることにTEZZOのコンセプトや活動が貢献できたら幸いです。
文:高桑秀典