アバルト TEZZO 124 RT1(ラジアル・タイヤ・ナンバー1)プロジェクト:その1

TEZZO CARSチャレンジプロジェクト
2017.11.02

TEZZO CARSが限定生産しているコンプリートカーは、速さと快適性が高い次元で両立したスポーツ&ラグジュアリー仕様の「LXY」が基本ラインになっていますが、サーキット走行において、より速さを引き出すための「RT1」もご提案しています。

 「RT1」は、サーキットでの速さをラジアルタイヤ(=一般公道タイヤ)を前提として突き詰めたTEZZO CARSのデモカー「RT1(ラジアル・タイヤ・ナンバー1)」と基本的に同じ仕様です。このコンセプトでアバルト TEZZO 124 LXYをベースにモディファイするというプロジェクトがスタートしています。

 基本的には「LXY」のパーツを使いつつ、サーキットでの速さを獲得する「RT1」の仕様にすることを目指しています。エンジンのECUチューン、エアクリーナー、マフラーなどによる高出力化は「LXY」のスペックに準じたものになっています。

 注目すべきは足まわりを含めた総合バランスで、「LXY」仕様でノーマルよりも30mmダウンが標準となっているTEZZO全長調整式車高調サスペンションを、前後とも、そこからさらに20mm下げとなります。
 ブレーキパッドは、ブレーキダストが少ない「LXY」のストリート向けのクリーンスポーツからサーキット走行に最適なドライビングレッスン(TEZZOのBDシステム・ブレーキパッド)に交換。ベストな仕様を決定するために複数の摩材をテストしました。

 タイヤはPOTENZA RE-71Rをチョイスし、プロドライブTEZZO仕様 鍛造アルミホイールを組み合わせています。


 去る10月9日に開催された「袖-1GP Rd.4」に参加したことにより、車高を下げ、アライメント調整したことでコーナリングスピードが上がったこと、運転しやすくなったことを確認できました。
 アバルト124のノーマル・サスペンションは少し跳ねますが、TEZZO全長調整式車高調の特性で足がよく動き、路面を追従してくれるので乗りやすくて速いわけです。
車高を下げすぎるとクルマの挙動がピーキーになる場合がありますが、そのチェックも行うことができ、問題がないことを確認できました。
 速さを獲得するための「RT1」の手法は、ただ単に限界を高めるのではなく、サスペンションをしっかりストロークさせてタイムアップを図るという、いつもの「RT1」コンセプトになっています。
 ライトウェイトFRスポーツカーというアバルト124の素性のよさがこれまで以上に色濃くなったという印象で、タウンユースもサーキット走行も楽しめるクルマになりました。
 これから様々なパーツを装備していくので、ご期待ください。

文:高桑秀典