ALFA ROMEO CHALLENGE 2023 Kanto Rd.2/ABARTH CHALLENGE 2023 Kanto Rd.2にアバルト595が参戦!
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2023.05.17
去る5月7日に富士スピードウェイのレーシングコースで開催された「ALFA ROMEO CHALLENGE 2023 Kanto Rd.2/ABARTH CHALLENGE 2023 Kanto Rd.2」にTeam KEEP ON RACING(ジェントルマン・ドライバーのためのモータースポーツクラブ)が参戦。
アルファロメオMiToを駆るI選手がALFA ROMEO CHALLENGE、アバルト595コンペティツィオーネを駆るT選手、K選手、I選手がタイムアタック枠でコースインしました。
T選手は、これまでパワステの調子が悪かったのでエントリーせず、チームメンバーのサポートやアドバイスをするためにサーキットに行っていましたが、修理が完了したので今回は出走することになりました。ちなみに、すっかり直ったT選手のアバルト595コンペティツィオーネはピロアッパーマウントを装着し、キャンバー角を増やせるようにしました。
一般的にドライビングスクールなどで講師が参加者にレクチャーするサーキットの走り方は“ベストラインを教える”ということになりますが、ALFA ROMEO CHALLENGE/ABARTH CHALLENGEにエントリーするほどのドライバーは、皆さん、そのあたりのことを分かっているので、生憎の天候となった今回、T選手がチームメンバーに対して伝えたことはベストラインではありませんでした。
当日は激しい雨だったので、T選手は、その日の天候や気温に即した路面状況のことをアドバイスするほうが重要だと考えました。このアドバイスは外から見ているだけでは行えないものなので、T選手もコースインしたことで可能となったアドバイスでした。
雨の日は、コース上の雨水が少ない場所を走ることがセオリーとなり、一般的にはコースの外側のほうが雨水が少ないといえますが、雨がたくさん降っている状況では川ができたりするので、もはや、セオリーは関係なくなるわけです。
川になっている場所も自分でコースインしないと分からないことなので、自らも走ってアドバイスをするT選手だからこそ可能となった助言だったといえます。ちなみに、T選手によると、当日は雨がどんどん強くなっていく状況だったので、大変だったそうです。まず練習走行があり、この段階から、みんなで路面状況に関する情報交換をしました。
ホイールベースが短く、FFで、車高が高いアバルト595は、コーナーでフロントよりもリアが出やすいのですが、雨だった今回は高速コーナーでもリアがスパン!と出てしまいました。
アバルト595は雨天時の走行が難しく、雨水が少ない場所を走ったほうがいい、というセオリーが豪雨によって関係なくなった今回はT選手から走行前にできるだけレコードラインを走ってください!というアドバイスがありましたが、実際にはそれだとかえってアブナイ状況でした。
ということで、T選手のさらなるアドバイスによってレコードラインのもっと外側を走ることになりましたが、チームメンバーのアバルト595も含め、各車のスピンが続出。しかし、クラッシュすることなく走行を終えることができました。T選手が「あの雨の中だと本当にリスキーなので、みんな、よくコース上に留まってくれたと思います。皆さん、上手くなっています。ぶつからないで、きちんと走ることができています」と話すほどのコンディションでした。
最後にリザルトを記すと、T選手がタイムアタックのEC100SSクラスで優勝、10年ぶりぐらいに富士スピードウェイのレーシングコース走ったI選手がタイムアタックのAB100クラスを制しました。Team KEEP ON RACINGのメンバーと一緒に走るとさまざまなサポートを受けられるので、皆さんもTeam KEEP ON RACINGのメンバーと共にサーキットを走ってみてはいかがでしょうか。
文:高桑秀典