アルピーヌ A110を「LXY」で仕上げ中!

TEZZO CARS製品・開発物語
2020.05.25

すべてが新しいアルピーヌ A110の現行型は、2017年に復活したニューモデルです。その元ネタであり、フランスで最も成功したスポーツカーのひとつとして知られる先代A110は1963年にデビューしました。

TEZZO CARSでは、新生A110をスポーツ&ラグジュアリー仕様の「LXY」で仕上げることを目指しています。

ご存じの方も多いと思いますが、LXYは、圧倒的なラグジュアリーさを身につけつつ、高速道路やワインディングロードでも気持ちよく走れるスポーティさを持ちながら上質な乗り心地とのバランスのよさも重視しています。

効率のいいマフラーやサーキット走行までこなせる車高調の製作も順次進めていきますが、まずは、ナビの装着、ペダルの取り付け、内装の華やかさを増す、という作業に取り掛かりました。

新生A110は、スマートフォンをクルマと接続し、マルチファンクションタッチスクリーンをナビとして活用するシステムを採用していますが、やはり、いちいちスマートフォンをつなぐのは面倒ですし、接触不良を考えるとナビのほうが気軽に使用できます。

そして、昨今の夏のような酷暑の中、直射日光が当たる車内でスマートフォンを使った際の火災のリスクなども考えると、純正ナビの設定がないことはA110ファンにとって問題となっています。

だからといって、市販のポータブルナビを吸盤などで取り付けるのは、A110の車格を考えると後付け感があり、美しいインテリアデザインを損なってしまうわけです。

ナビを新生A110に取り付けるにあたり、TEZZOがこだわったのは、あたかも純正カーナビを取り付けたかのように見えることでした。カーナビの筐体をダッシュパネルに組み込むことができなくても、大きなモニターを持つメルセデス・ベンツやテスラのようなモニター固定でのスタイリッシュさで、さりげなく装着することを目指しました。

それでいて、アルピーヌの内装品質に合わせるために、樹脂ではなく本物のアルミフレームを採用し、アルミ支持台には高品質のホワイトシルバーのアルマイト加工を施しています。

雨の日に滑りやすい純正ペダルは、仕様を変更し、安全面、性能、見た目を向上させています。バーリング加工(穴を開けた際、周囲に立ち上がりを設ける加工)を施し、雨などで靴底が濡れてしまっていてもしっかりとした食い付きで、ノンスリップ性能を強化しています。

また、サイズも変更しているので、踏み損ないの防止にもつながります。さらにホールサイズも大きくしたことで差し色が強調され、カラーコーディネートの役割も果たしています。ステッチの青に合わせ、青でコーディネートするのが定番でしょうか。

新生A110のインテリアはブラックですが、これはスポーツ&ラグジュアリーでセットアップすることを考えるとシンプル&スパルタンすぎるので、ステッチの色に合わせてマット類をカラーコーディネートしています。ペダルとも色合いを合わせることで、あるいは、あえて別の色を組み合わせるとよりセンスのいいインテリアを構築することができます。

足まわりは、サーキットを走った際にタイムアップを図れるけれども、街中でのしなやかさをもっと味わえるセッティングを追求。マフラーは、エンドがヘキサゴン形になっているのがいかにも乗用車ライクなので、もっとスポーティなアピアランスにして、機能性とサウンドがよくなる製品を開発中です。

文&写真:高桑秀典