TEZZO CARSとアルピナのクルマづくりは似ている!

TEZZO CARS
2020.11.06

2020-2021日本カー・オブ・ザ・イヤーを決定する第一次選考会で、全33台のノミネート車の中から、最終選考会に進む上位10台の「10ベストカー」が選出されました。自動車評論家、ジャーナリスト、有識者からなる選考委員により選出され、この中から日本カー・オブ・ザ・イヤーが決定します。

BMW ALPINA B3も「10ベストカー」として選ばれた一台で、最新世代のニューBMW ALPINA B3は、いかなる道やコーナー、そしていかなる走行状況であっても、エキサイティングなダイナミクスおよび正確なハンドリングで、卓越したドライビング・エクスペリエンスを感じさせてくれます。BMWの名チューナーとして知られるアルピナは、BMWをベースとした独自のレーシングカーでツーリングカーレースなどに参加し、幾多の勝利をあげました。

そして、1977年から市販コンプリートカーの開発と販売を手がけ、1983年に自動車メーカーとして正式に登録されました。

BMWのMシリーズはスポーティ路線ですが、アルピナはサーキットで培ったスパルタンさではなく、BMWが有しているラグジュアリーな方向を伸ばすようにしており、その方向性はTEZZO CARSによるクルマづくりによく似ているといえます。

TEZZOのプロデューサーである太田哲也さんは、こう話してくれました。

「アルピナは乗ってみると、乗り心地がいいことが分かります。ロールを抑えて、姿勢安定性を高めていますが、足がガチガチではなく、しっかり路面の凹凸をいなしてくれます。そして、エンジンのパワーを上げていますが、その特性としては最高出力よりもトルクを上げて加速を重視しており、そういった足まわりの味つけとエンジン特性の部分がTEZZO CARSが提案しているスポーツ&ラグジュアリー仕様のLXYと似ています。アルピナの創設者がロールス・ロイス好きとのことなので、そういうフィーリングを求めているのでしょうね。TEZZO CARSがLXYと共に提案しているRT1は、街中でも楽しめるレーシングカーとして、サーキットでの速さをラジアルタイヤ(一般公道タイヤ)を前提として突き詰めたTEZZO CARSのデモカー、RT1(ラジアル・タイヤ・ナンバー1)と基本的に同じ仕様となります。そして、スポーツ&ラグジュアリー仕様のLXYは、圧倒的なラグジュアリーさを身につけつつ、高速道路やワインディングロードでも気持ちよく走れるスポーティさを持ちながら、ラグジュアリーな乗り心地とのバランスも重視しています。アルピナはレース活動を続けてきた経験を、足まわりセッティング時のノウハウとしても活かしていますね。独自のノウハウを足まわりのバランスを高めることにも使っているのですが、具体的に説明すると、アルピナはハンドリングのよさと乗り心地のよさを両立させています。耐久レースの場合、ロングディスタンスで天候もバラバラでドライバーチェンジもするので、足まわりのセッティングをガチガチにしないでバランスをよくする方向にします。耐久のメカニックは、いつもそういうことを考えていますよ。日本カー・オブ・ザ・イヤーは、今回から台数しばりが無くなったので、アルピナのような少量生産車が10ベストカーとして入ったのが興味深いですね。アルピナは“控えめ”を美徳としたクルマづくりをしており、インテリアも控えめで派手さを無くしています。エクステリアのラインを取ってほしいとリクエストするオーナーさんすらいるそうです。LXYはインテリアに上質な革をふんだんに使ったり、内装のクオリティを上げる方向でクルマをセットアップしており、その部分ではアルピナと異なりますが、TEZZO CARSも足まわりの味つけとエンジン特性の部分に関してはアルピナを目指したいですね」

文:高桑秀典