いまさらながらのアルファ再考。

クラシケ
2017.12.21

 アルファ・ロメオをアルファ・ロメオたらしめている要素、それはアルファの名が初めて冠された記念すべきモデルである『24HP Torpedo』が鋭意生産されていた創成期や、 A.L.F.A.を買収したニコラ・ロメオが尽力していた時代を経て、今日に至るまで脈々と受け継がれてきた熱き血統(熱きDNAといったほうが正しいかもしれない)に他なりません。 
 
 アルファ・ロメオの精悍なエンブレムには“すべては勝利のために”という、持ち前のスポーティさをウリとするアルファならではのアイデンティティが秘められていますが、この気高き精神を根幹として、グランプリを戦っていた時代は言うに及ばず、戦後、量産メーカーに転身した後もアルファ・ロメオはスポーティなブランド・イメージを一貫して守り通し、また世界中の人々から愛され続けてきました。
 
 そのような独特のヒストリーをバックグラウンドとして誕生したアルファ・ロメオは、いつの時代にもドライバーをワクワクドキドキさせてくれるといえ、見る者を楽しい気持ちにさせてくれる流麗なモデルが数多く存在しています。

 クルマとしての素性のよさや、洗練されたエクステリア・デザインの優位性を理解しやすい点もアルファ・ロメオのアドバンテージだといえますが、今後も躍動感溢れるスタイルを採用し、駆って楽しいアルファ・ロメオが数多くのクルマ好きを魅了していくでしょう。

文:高桑秀典