TEZZO アルファロメオ4C RT1プロジェクト with injured ZERO (連載/その1)

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2019.02.02

 TEZZOが展開している『アルファロメオ4C RT1プロジェクト』(RT1=ラジアルタイヤで最速/1位を目指すという意味)は、ただ単に速さを追求するのではなく、サーキットという場で4Cの素性を見極め、テスト走行を重ねつつレースにも参戦することでノウハウを蓄積。TEZZOオリジナルパーツを開発し、それらを装着することで、さまざまな不安要素を多角的に修正して一般道での安全な走行につなげてきました。

 4CのカスタムはTEZZO BASE Race&Serviceが手がけており、TEZZOのデモカーでレースに参戦することで指標(参考)となる4Cを作り、ラジアルタイヤ(走りはじめの冷間時からグリップするので、TEZZOではアマチュアレーサーにラジアルタイヤでのレース参戦を積極的にオススメしています)でアルファロメオチャレンジのAR4Cクラス(市販ラジアルタイヤを装着した公道を走れるナンバー付きの4Cがエントリー)でのウィナー=日本一速い4Cを狙っています。なお、昨年はSタイヤ装着車に勝って総合優勝を果たしたこともありました。これらの活動は、モータースポーツの底辺拡大、チャレンジすることの素晴らしさや安全運転の啓発なども担うものです。

 そして、関連会社の(株)スポーツドライビングジャパン(代表:隠岐麻里奈)が運営するTetsuya OTAスポーツドライビングスクールにおいて、一般道における死亡・負傷事故をゼロとすることを目標とした取り組みとして国土交通省の認定実績がある『injured ZERO』プロジェクトの精神を普及させるために『injured ZERO』のロゴを掲げて走ります。また、TEZZO アルファロメオ4C RT1プロジェクトでサーキットレースに参戦することで、エントラントの意識を把握することにもつながり、それが『injured ZERO』という目標のもとで(株)スポーツドライビングジャパンがドライビングレッスンを実施する際のノウハウにもなっています。

 さて、4Cのポテンシャルをさらに引き出し、新しいパーツの開発につなげることを目的として、『アルファロメオ4C RT1プロジェクト』が4Cのデモカーを刷新。去る2019年1月22日に納車されました。納車から4日後となる1月26日に、TEZZOの開発プロデューサーである太田哲也氏がバケットシートと6点式フルハーネスを装着しただけの4Cにて袖ヶ浦フォレストレースウェイを試走してきたので、そのときの模様をご報告いたします(写真の4Cは、すでに各部のモディファイが進んだ状態となりますが、既述したように1月26日はバケットシートと6点式フルハーネスのみを装着した4Cで走りました。その前提で下記をお読みください)。

〇太田哲也氏のコメント〇

 2015年モデルはグレーだったが、原点に戻る意識で赤を選択。2月10日のアルファチャレンジ第二戦の三週間前に納車された。この短い時間でどこまで仕上げられるかがポイントとなる。とりあえず慣らし走行をしなければならない。250㎞を超えないとスポーツモードやレースモードに入らないのだ。それでなくてもエンジンとトランスミッションの慣らしは重要である。登録が済んでまだ10キロも走っていない状態から、さっそくTEZZOデモカー開発のホーム・テストコースである袖ヶ浦フォレストレースウェイに向かった。事前にバケットシートと6点式フルハーネスを装着。あとはまったくのノーマルの状態。距離を稼ぐため、早起きをして高速道路で2500回転から慣らしをはじめ、ぐるぐる走って遠回りをしながら袖ヶ浦に向かう。

 袖ヶ浦フォレストレースウェイでは、4500回転から慣らしをはじめ、5000回転、5500回転まで行ったところでタイム計測も行った。TEZZO 4Cの2015年モデルと比べて、ノーマル車の素性を再確認するという意味合いもあった。スポーツモードに切り替えてペースを上げる。まず感じたのは、ブレーキングでABSが早目に作動してしまうこと。タイヤがノーマルのピレリでグリップが低いことと、ブレーキパッドもノーマルで前後の配分がとれていないためもあるだろう。ABSが早効きするので、強い制動力を与えられない。次回はブレーキパッドをサーキット用に変えることで改善するはずだ。

 ハンドリングに関しては「ああ、そういえば確かノーマルは、こうだったな」と思い出した。コーナーの頂点でリアが滑ってくるのだ。だから、そこでアクセルを開けることもさらにステアリングを切り込むこともできない。ターンイン時にステアリングを大きく切って、大きく曲げようとしても、そこでリアがスライドしてしまうので、それもできない。当然、向きの変わりが弱く、出口ではどうしてもアンダーステア気味に立ち上がることとなる。

 対処方法としては、手前でスピードを落として丁寧にステアリングを切って、リアが出ないように注意しつつアクセルを静かに踏むという消極的な運転になるので、コーナリングの通過速度が遅く、トラクションも弱いのでアクセルも力強く踏めず、立ち上がりも遅い。ノーマル車のこのセッティングは、街中での応答性の良さを求めた結果だろうが、サーキットではナーバスな挙動を示すこととなる。
 
 これについては、次回のテスト走行にて、2015仕様の車高調サスペンションの装着と、アライメント、コーナーウェイト調整でセッティングを修正しようと思う。また、加速もノーマル車はこんなに遅かったのかという感じだった。次回は、DTTとエアクリーナーとマフラーを装着し、タイムアップを果たそう。

 参考までに、走行タイムは1分19秒3で、ブレーキもノーマルだったからフェードしないようにそっと踏んでいたし、5500回転をリミットとしたからタイムはもう1秒ぐらいは上がるかもしれないが、まあノーマル車の素性はこんなものだろう。TEZZO 4Cの2015仕様の実績は1分14秒だった。今後、タイヤと軽量ホイールで2秒、DTTとマフラー&エアクリーナーで2秒、車高調とアライメント調整&リアウイング装着で2秒の短縮をもくろんでいる。ということは、ラップ当たり6秒(!)短縮の計算になる。果たして二週間で可能となるか。

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 というのが、ノーマル車での試走を行った太田哲也氏のインプレッションでした。次回の「連載/その2」では、2月2日に実施された袖ヶ浦フォレストレースウェイでのテスト走行で得られた走行フィーリングをご報告します。

インプレッション/太田哲也氏

まとめ&写真/高桑秀典